映画「キリトル」スペシャル企画

Special企画2 「諸江亮(映画監督)×田中情 (『キリトル』監督) トーク」

撮影カメラマンが見つからなくて、昔仕事をした諸江さんを思い出した。

田中
| キリトル、スペシャルゲストトークの二回目は「キリトル」を撮影して頂いた諸江亮さんです。
諸江
| 諸江です。宜しくお願いします。
田中
| 宜しくお願いします。キリトルを撮り終えて、渋谷での公開も終えました。どうでしたか?
諸江
| そうですね。劇場公開まで早かったね。
田中
| 早いらしいね(笑)
諸江
| スタッフ試写はいつだっけ?
田中
| え〜、2009年の1月中頃かな?
対談風景 A
諸江
| それから公開まで殆ど修正してないよね。
田中
| 微妙に何フレーム単位で修正してるくらいかな。
諸江さんにカメラをお願いしたのは去年の10月くらいだよね。
諸江
| そうだね。
田中
| 撮影カメラマンが見つからなくて、
昔仕事をした諸江さんを思い出した。
諸江
| 随分昔だよね。7〜8年くらい前。
あるアーティストのライブの撮影を俺が担当していて。
田中
| そうそう。自分はVJで参加した。
諸江
| 情さんに、ひつまぶし奢ってもらって美味しかった(笑)
田中
| その後、コンタクトを取らなくなって連絡先わからないから
「諸江亮」をネットで検索した。ストーカーみたい(笑)
ヒットして自主映画の撮影に参加しているみたいだったから
その方のサイトにメール送ったんだよ。
「諸江さんとコンタクトとりたいのですが」ってね。
諸江
| そうそう。「怪しいメールがきてるけど、田中って人が連絡とりたいって」
と連絡がきました(笑)
田中
| 諸江さんは既に映画監督としてデビューされているから
カメラマンやってくれるか心配だったけどね〜。
諸江
| しっかりと撮りたいのであればプロフェッショナルな方にお願いした方がいいよって話してね。
田中
| 月一でやってる自主映画の上映会に誘われて、そこで久しぶりに再会したんだよね。
諸江
| 全然久しぶりの感じがしなかった。上映会の後、もんじゃ食いにいってね。
田中
| うん。そこでOKもらったんだよね。

スタッフは本当によかった。勿論キャストもよかった。

田中
| 諸江さんは多くの映画の助監督や映画監督を経験しているけど
「キリトル」組は如何でしたか?
諸江
| あんね、全員でやってる感が凄かった。自主映画の多くは監督が主導を握っていて
次何やるかは監督任せなんだよね。スタッフはお手伝いという感じかな。
田中組はスタンス的には自主映画だけど集めたスタッフ良かった。皆自覚をもってやっていた。
田中
| プロ・アマの境目は何だと思いますか?
諸江
| 気持ちの問題なんだよね。撮影も三日だけじゃない。固定で全員参加してるしね。
自主だと自己都合でスタッフが来れないとかあるしね。
田中
| 二日と三日目の撮影が少し空いて、早く撮影したくてしょうがなかった。
諸江
| そうだね〜。
田中
| 実際、渋谷のUPLINKで公開されましたが意外でしたか?
諸江
| いや、期待してたよ。
田中
| あ、そうなの?
諸江
| 「キリトル」が完成してから公開までの過程を知ってるからね。
どこか絶対、話が通る劇場があるだろうと。ただ劇場って半年先くらいまで
公開作品が決まっていたりするから早かったね。
田中
| ラッキーだったよ。
諸江
| それは田中情の頑張りだよ。そこも他の自主制作をやってる方たちと
違うよね。先ずは公募に応募して結果待ったりするしね。
自分から売り込むとか考えてないかも。
田中
| 自分は35歳なんでね。20歳前半の熱き映画青年だったらPFF*とかに応募したり
すると思うんだけどね。自分は映画制作の経験が無いんだけど若い人とは違う
人生のキャリアがある。いかに効率よく良い答えを導き出せるか?というのを常に考えてました。
対談風景 B
諸江
| つくって終わりではなくて
撮る前から考えていたよね。
田中
| 皆さん、そういうのを踏またうえで
協力してくれたのかも。
諸江
| うん。スタッフは本当によかった。
勿論キャストもよかった。
田中
| 自分は映画制作の現場は「キリトル」が
初めてだったんですがキャリアのある
諸江さん的にも良かったのかな?
諸江
| うん。良かったよ。
田中
| それは嬉しい。
諸江
| メインキャストの小野さんと青柳さんは待ち時間の時も楽しんでくれたしね。
二人ともキャラクターが全くブレず集中力があった。感性が素晴らしい。
田中
| 確かに。でもあんまり誉めると調子に乗りそうだよ(笑)
諸江
| (笑)そういうのがサラっとできちゃうのがプロフェッショナルだよ。
田中
| 演じる事について才能は必要ですか。
諸江
| 才能っていうのはあまり信用していなくて感性だよ。
オレの思う才能は「出会い」だよね。
田中
| 今年、諸江さんが監督した「アニと僕の夫婦喧嘩」が公開されました。
映画監督という立場で「キリトル」のスタッフとして参加されたとき
スタンスや気持ちの切り替え等はどのようにしましたか?
諸江
| いっしょだよ。やっぱり地続きにはなってる。切り替える必要もないし
田中
| 各々の監督に演出の仕方があると思いますが、田中情の演出はどうでしたか?
一番聞くの怖いけど(笑)
諸江
| そんなに何も言わないよね。NGかOKの判断が早い。自分の基準が凄くできている。
そういう意味でカメラマンやっていて楽だったな。
田中
| 皆、優秀だったからねぇ。それではこの辺で。本日はお忙しい中ありがとうございました。
諸江
| ハイ。ありがとうございました。
  • *PFF 「ぴあフィルムフェスティバル」は毎年東京で開催されている映画祭。
    映画監督の登竜門とされる。

(2009年11月某日 西小山の居酒屋にて)